噴水(ふんすい)
兼六園にある噴水は、電力や動力無しで稼動している噴水としては国内最古の噴水です。
時雨亭跡の前にあり、細い水を高さ1~2mほど噴き上げています。(高い時には3mまで噴き上げるとのこと。)
この噴水は、江戸時代末期(1861年)に作られました。(ペリーが黒船で浦賀に来たのが1853年。桜田門外の変が1860年。)
金沢城の二の丸に噴水を作る際の試作として作られた噴水で、金沢城には本作の噴水があったのですが取り壊されて無くなり、試作のこの噴水だけが残ったのです。
案内人
試作なのでこの噴水には名前が無く、ただの「噴水」と呼ばれます。
西洋の庭に付き物の噴水ですが、日本庭園ではとっても珍しいものです。
試作の噴水を見た殿様は、白龍が昇るようだ、と、かなり喜んだと言われています。
噴水から昇った白龍が、白龍湍(はくりゅうたん)の流れに乗って突進する、という演出のひとつだったのかもしれません。今となってはわかりませんが・・。
作られた当時のまま絶賛稼働中の噴水。
この噴水には、電気やポンプなどの動力は使われていません。
霞ヶ池の水を利用して、サイフォンの原理で吹き上がっています。
なので、噴水が吹き上げる水の高さは常に霞ヶ池の湖面と同じです。
だるま
2013年の霞ヶ池の大掃除の時に池の水がすべて抜かれた時には、噴水も止まりました。