海石塔(かいせきとう)
ひさご池にある石の橋、日暮らしの橋(ひぐらしのはし)を渡った場所にある六重の塔が海石塔(かいせきとう)です。
海石塔の高さは4mほどで、6つある傘石(途中に挟まっている屋根みたいな石)が海の中にあった石なので、海石塔と呼ばれます。
海石塔の由来
枝垂桜(しだれざくら)の後ろにあるのが海石塔です。
※枝垂桜は枯れてしまい、現在は若木が植えられています。
海石塔は元々金沢城にあった塔で、三代藩主、前田利常(としつね)が作ったとか、加藤清正(かとうきよまさ)が朝鮮出兵時に持ち帰った塔、豊臣秀吉から前田利家に贈られたもの、などと言われています。
海石塔の不思議
五重の塔とか三重の塔のように、本来このような塔は奇数が普通です。
海石塔は六重の塔です。
以前テレビで、『本来七重の塔であったものが、修理の際、壊れた部分を除いて組みなおしたのではないか』と言っていました。
傘石(屋根的な部分)のバランスからいうと一段足りない、とのこと。
加賀藩独占の激レア石
海石塔の一部には、坪野石(つぼのいし)というとても珍しい石が使われています。
坪野(つぼの)という場所で採れた黒い石で、元々埋蔵量が少なく十数年で枯渇してしまった石です。
坪野石は加賀藩が藩石として独占していたため門外不出でした。
金沢城や兼六園で、塔の一部や庭石として数点が残っているのみです。