根上の松
根上の松は、千歳台の銅像(明治記念之標)の前にある、根っこがモッキモキ盛り上がった大きな松です。
根っこが地面の上に出てますが、根っこを掘り出されても枯れない生命力の強さから、縁起の良い松とされています。
高さ15mの黒松で、根っこが人の背丈くらいの高さまで持ち上がっています。
根上(ねあがり)の語呂から、
値が上がる、成績が上がる、運気が上がる、商売繁盛、株価上昇、テンションアゲアゲ、園内屈指のパワースポットとなっています。
盆栽の手法
根上の松は、自力で根っこを地表に持ち上げた根性のある松ではありません。
モッキモキのすんごい根っこは、盛り土の上に松を植え、成長にしたがい盛り土を削って根っこを掘り出したものです。
これは盆栽の手法で、地植えの松に同じ手法を使おうというところが、殿様のスケールの大きいところです。
若苗をお手植えした殿様の想い
根上の松の植えられている場所は、元々竹沢御殿の屋敷があった場所です。
竹沢御殿を建てた十二代藩主、前田斉広(なりなが)の死後、十三代藩主、前田斉泰(なりやす)は、竹沢御殿を取り壊します。
取り壊した跡地に植えたのが、根上の松です。
十二代藩主の威光を末永く残したいと思ったのか、鎮魂の想いがあったのか、十三代藩主みずから若苗をお手植えした、と言われています。
根上の松の樹齢は180歳くらいで、(松の寿命は800年)まだ若造です。
根上の松を植えた藩主は亡くなりましたが、根上の松はあと数百年先も、十三代藩主の想いと共に枯れるまで大事にされていくのでしょう。