中生代の生物 恐竜以外の爬虫類

マラスクス、恐竜の祖先に最も近い爬虫類

マラスクス(ラゴスクス)

マラスクスは恐竜の祖先に近い爬虫類です。

恐竜に似ていますが恐竜ではなく、恐竜の祖先でもありません。

しかし、恐竜の祖先はマラスクスによく似ていただろう、とされています。


マラスクス
学名:Marasuchus lilloensis(マラスクス・リロエンシス)
分類:爬虫綱 双弓亜綱 主竜形下綱 恐竜形類 科未定
時代:中生代 三畳紀中期
体長:40cm
発掘地:アルゼンチン ラ・リオハ州
学名の意味:マーラ(動物)のワニ

恐竜に一歩手前の爬虫類

マラスクスは、三畳紀中期(ラディニアン:約2億3000万年前~約2億2870万年前)のアルゼンチンにすんでいた爬虫類です。
恐竜に似ていますが恐竜ではありません。

恐竜に一歩手前の爬虫類グループ「恐竜形類」の仲間で、恐竜の祖先に近い爬虫類です。

学名の意味は、アルゼンチンにすんでいるネズミの仲間マーラ(mara)から。

学名のマラスクスの由来になった動物、マーラ。
マーラ
南米にすむネズミ目(げっし目)の一種です。ウサギにそっくりですが、モルモットの親戚です。

イチイチ君
イチイチ君
マラスクスの古い学名「ラゴスクス」も、ラグス=ウサギ、スクス=ワニ、という意味です。

マラスクスは恐竜のように二足歩行ができ、足首の関節はワニなどの爬虫類よりも恐竜に似ていました。

しかし、骨盤と大腿骨が関節する穴が浅いところが恐竜とは異なっています。

恐竜の祖先となった爬虫類はまだ見つかっていません。

最古の恐竜とされるエオラプトルやエオドロマエウスは、すでに獣脚類や竜脚形類に枝分かれしていて、枝分かれする前の、獣脚類と竜脚形類に共通する祖先は見つかっていないのです。

福井県立恐竜博物館のマラスクスの復元模型です。

恐竜の祖先も、マラスクスによく似た姿の爬虫類だったのでしょう。


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