中生代の生物 絶滅哺乳類

ヘンケロテリウム、有袋類と真獣類に共通する歯を持つ哺乳類

ヘンケロテリウム

ヘンケロテリウムは中生代 ジュラ紀後期のポルトガルにすんでいた哺乳類です。

体長7cmほどで、樹上でくらしていたようです。

現生の有袋類と真獣類(有胎盤類)に共通する祖先の、根っこにあたる部分の動物です。


ヘンケロテリウム
学名:Henkelotherium sp.(ヘンケロテリウムの一種)
分類:哺乳綱 ドリオレステス類 パウロドン科
時代:中生代 ジュラ紀後期
体長:7cm
発掘地:ポルトガル
学名の意味:ヘンケル(生物学者)のケモノ

有袋類と真獣類の根っこ

ヘンケロテリウムは中生代 ジュラ紀後期のポルトガルにすんでいた哺乳類で、体長は7cmほどです。

手首や指の構造から、樹上性の動物であったと考えられています。

ヘンケロテリウム、樹上で縄張り争い。

 
 
ヘンケロテリウムの含まれるドリオレステス類は、
現生の有袋類と真獣類(有胎盤類)、および、両方のグループに共通する祖先の基礎的な哺乳類グループで、有袋類と真獣類(有胎盤類)の系統樹の根っこにあたるグループです。

ドリオレステス類の歯とアゴの骨。

下アゴの奥歯の後ろ部分に小さな尖った部分が見えます。
ココに上あごの大きなでっぱりが納まるようになり始めたのが、ドリオレステス類です。

現生の有袋類と真獣類(有胎盤類)は全て、ヘンケロテリウムと同じ歯やアゴの作りを共通して持っています。

やがて、ドリオレステス類よりも一歩進んで、下あごの小さな突起が臼状になり、上あごのでっぱりとガッツリ噛みあうようになります。

一噛みで、切り刻み&すりつぶしができるように進化したのが、現在のトリボスフェニダ類(真獣類と有袋類)の歯なのです。


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