中生代 ジュラ紀
ジュラ紀は中生代の真ん中の時代。超大型の恐竜類が繁栄した時代です。
今から約2億0130万年前~約1億4500万年前までの約5630万年の期間がジュラ紀。
ジュラ紀という名前の由来は、スイスとフランスの国境にあるジュラ山脈にちなんでジュラ紀と呼ばれます。
ジュラ紀の大陸
ジュラ紀後期の大陸配置です。
参照:ポプラディア図鑑 WONDA大昔の生きもの
三畳紀後期に分裂を始めた「超大陸パンゲア」は、ジュラ紀中頃には2つの大陸に分裂しました。
北半球のローラシア大陸、南半球のゴンドワナ大陸です。
大陸の分裂によってテチス海は広がり、テチス海を回る海流によって大陸間の気温差は少なくなり、地球全体の気温がほぼ均一となります。
ジュラ紀後期には、北アメリカが北へ移動したことによって、南アメリカ+アフリカと北アメリカの間が離れ、間に浅く広い大陸棚が広がります。
ジュラ紀の気候
三畳紀の、地域による両極端な気候差やモンスーン気候はなくなり、ジュラ紀中頃までは地球全体が温帯~亜熱帯性の温暖で湿潤な気候でした。
ジュラ紀後期から、平均気温が20℃くらいまで下がり、季節性のある気候(夏や冬がある)に変化していきます。
大陸が2つに分裂したため、植物相も2パターンに分かれます。
温暖で湿潤なローラシア大陸には水辺と湿気を好むタイプの植物が生えていました。
シダ類やトクサ類、イチョウ類、水辺を好むベネチテス類の仲間(ニルソニア)。
亜熱帯性気候で乾季と雨季があったゴンドワナ大陸には、乾燥に耐える植物が生えていました。
肉厚の葉を持つシダ類、乾燥を好むベネチテス類の仲間(ザミテスなど)、スギやマキなどの針葉樹。
ジュラ紀の生物
ジュラ紀には、豊富な植物を食べる巨大な植物食恐竜が繁栄しました。
長い首と尻尾が特徴の大型竜脚類、アパトサウルス。最大体長26m。
植物食恐竜を捕食する肉食恐竜も後を追うように大型化しました。
ジュラ紀を代表する大型肉食恐竜、アロサウルス。体長10m。
ジュラ紀の哺乳類
ジュラ紀の哺乳類は、恐竜の陰におびえて暮らすネズミサイズの生物と考えられてきました。
しかし、水中で活動するカストロカウダ、滑空するボラティコテリウム、穴掘りに特化したフルイタフォッサーが見つかったことから、恐竜類が進出できないニッチに哺乳類が積極的に進出していた、と考えられています。
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ボラティコテリウム、皮膜を使ってジュラ紀の空を滑空した哺乳類
哺乳類は、体は小さいものの(大きくてもキツネ程度)、ジュラ紀後期には、すでに活動的で多様だったわけです。
体の仕組みも、三畳紀の哺乳類より現代の哺乳類に近づいています。
耳の中の骨(アブミ骨、ツチ骨、キヌタ骨)は下アゴから離れ、現代の哺乳類に近い耳の造りを持つ哺乳類が現れます。
三畳紀の哺乳類では四肢が胴体からやや斜め方向に出ていたものが、ジュラ紀では、前肢が胴からまっすぐ下へ伸びる哺乳類が見つかっています。
ジュラ紀の次の時代は、中生代最後の時代、白亜紀です。!