ザランブダレステス
ザランブダレステスは中生代 白亜紀後期のモンゴルにすんでいた絶滅哺乳類です。
小型の食虫性の哺乳類で、以前はウサギ目とネズミ目に共通する祖先のずーっと根っこの方のグループとされていました。
ザランブダレステス
学名:Zalambdalestes lechei(ザランブダレステス・レケイ)
分類:哺乳綱 アナガレ目 ザランブダレステス科
時代:中生代 白亜紀後期
体長:胴頭長約15~20cm
発掘地:モンゴル バインザク ジャドクタ層
学名の意味:ラムダ型の泥棒
恐竜時代の原始的な真獣類
ザランブダレステスは、中生代 白亜紀後期のモンゴルにすんでいた絶滅哺乳類です。
尻尾ぬきだと15~20cm、これにプラスして尻尾がとても長いです。
ヒトと比べるとこれくらい。ちっさい。
目が大きく、後肢が長く、現生のハネジネスミ(ハネジネズミ目)に似たような姿だったのではないか、とされています。
現生のハネジネスミの一種、アカハネジネスミ。
photo by :pixabay
ザランブダレステスもハネジネスミのように後肢が長いので、ピョンピョン跳ねて移動していたようです。
頭骨の鼻の穴が少し上を向いていたようなので、鼻が長かったらしい。
歯はトガリネズミ(モグラ目)などの食虫性の小型哺乳類に似て、小さな三角形の尖った歯をしています。
ザランブダレステスの頭骨と右下顎骨です。とっても小さい。
学名は、「The!ラムダ型の泥棒」という意味で、ラムダはギリシャ語のΛ(ラムダ)、歯が三角形なことに由来します。
レステスは泥棒という意味ですが、盗む者、とか、盗人(ぬすっと)という意味です。
ザランブダレステスの含まれるアナガレ目は、ウサギ目とネズミ目に共通する祖先のずーっと根っこのほうのグループとされていましたが、
もっと原始的な、ごく初期の真獣類(有胎盤類)のグループではないか、とされています。
アナガレ目は「白亜紀末の大量絶滅」を生き残りましたが、再び繁栄することはなく、古第三紀 漸新世の中頃(約2782万年前頃)に絶滅しています。
絶滅した理由については、同じ小型哺乳類であるウサギ目やネズミ目と競合した、という説があります。