モスコプスは、ペルム紀後期の南アフリカやロシアにすんでいた植物食性の単弓類です。
頭骨がとても分厚いのが特徴で、頭を突き合わせるような行動をしたのではないか、とされています。
モスコプス
学名:Moschops sp.(モスコプスの一種)
分類:単弓綱 獣弓目 ディノケファルス亜目 タピノケファルス科
時代:古生代 ペルム紀後期
体長:頭胴長3~4m
発掘地:南アフリカ、東ヨーロッパ、ロシア
学名の意味:仔牛の顔
大きさはシロサイと同じくらい
モスコプスは、古生代 ペルム紀後期(約2億5900万年前~約2億5200万年前)の植物食性の単弓類です。
南アフリカ、東ヨーロッパ、ロシアなどから化石見つかっていて、乾燥した高地にすんでいた、とされています。
頭胴長約3~4m、推定体重2t~3.5t。
頭胴長5mとすると、ヒトと比べるとこれくらい。大きさはシロサイくらいか、もう少し大きい。
分類はエステメノスクスと同じ
モスコプスの分類はここらへん。エステメノスクスと同じデイノケファルス亜目。
モスコプスの含まれるデイノケファルス亜目は、別名「恐頭亜目(きょとうあもく)」とも呼ばれる大型植物食性単弓類のグループで、ペルム紀末までに絶滅しています。
「デイノケファルス」とは、「恐ろしい頭」という意味で、頭骨が分厚かったり頭に飾りがあったり、顔面アピール強めのグループです。
この仲間は同じ場所から大量の化石が見つかるため、群れで行動していたと考えられています。
顔面アピールも、群れの中で強さや性別をアピールするためだったのかもしれません。
モスコプス、描いてみた
鼻づらは上下に高さがありますが左右に幅が狭く、寸詰まり。
クチバシや犬歯のような歯は持たず、幅の狭い小さめの歯を持っています。
植物をちぎってザクザク噛んでゴックンするような歯です。
頭骨のてっぺんがとても分厚い(厚いものでは約10cm)ため、頭を突き合わせるような行動をしたのではないか、とされています。
前肢は胴のほぼ横に張り出していますが、重い頭を支えるためか非常に頑丈です。
骨盤や後肢は前肢よりもやや貧弱で尻下がり。前輪駆動だったのかもしれません。