中生代の生物 恐竜・装盾亜目

クライトンサウルス、軽装の鎧竜類

クライトンサウルスは白亜紀前期の中国にすんでいた植物食恐竜です。

アンキロサウルスやサイカニアなどに代表される鎧竜類のうち、アンキロサウルス科の仲間です。

クライトンサウルスの学名は、恐竜映画の原作者、マイケル・クライトン監督に敬意を表してつけられたものです。


クライトンサウルス
学名:Crichtonsaurus bohlini(クライトンサウルス・ボーリニ)
分類:爬虫綱 双弓亜綱 主竜形下綱 恐竜上目 鳥盤目 装盾亜目 鎧竜下目 アンキロサウルス科
時代:中生代 白亜紀前期
体長:5m
発掘地:中国 遼寧省
学名の意味:クライトン(恐竜映画の原作者)のトカゲ

映画監督の名前を頂戴

クライトンサウルスは、白亜紀前期(セノマニアン~チューロニアン:約1億0050万年前~約8980万年前)の中国にすんでいた植物食恐竜です。

体長は5m、推定体重は2t、鎧竜類(よろいりゅうるい)の仲間です。

イチイチ君
イチイチ君
鎧竜類は曲竜類(きょくりゅうるい)とも呼ばれます。

クライトンサウルスという学名は、映画ジュラシックパークの原作「ロストワールド」の著者、マイケル・クライトン監督に敬意を表して付けられたもの。

ジュラシックパークにクライトンサウルスは出演していませんけどね。

クライトンサウルスの分類

装盾亜目(装盾類)の中の鎧竜下目(鎧竜類)に含まれるクライトンサウルスの分類はここらへん。

アンキロサウルス科の仲間なので、尻尾の先に棍棒を持ち、前後に短い頭骨で、眼窩の横と横っツラにトゲ状の突起があります。

どんな恐竜だった

クライトンサウルスの頭骨。頭骨は小さめで、口先は細めです。

植物をゴリゴリすりつぶすような歯は持っておらず、小さく尖った木の葉型の歯があります。

植物をむしりとって、ザクザク噛んでゴックンする歯です。

体長は5mもありますが、四足歩行で姿勢が低いので、当時の下草だったシダやトクサなどを食べていたのでしょう。

軽装の鎧竜類

クライトンサウルスの鎧。

クライトンサウルスは、鎧竜類の中ではわりと軽装です。

大将の大鎧というよりは、足軽とか、斬り込み隊長みたいな鎧・・。

クライトンサウルスの復元模型。

目立つ大きなトゲはありませんが、尻尾の先には棍棒がちゃんとあります。

アンキロサウルス科の仲間は全て、尻尾に物騒な棍棒を持ちます。

おケツの方向から襲われることが多かったのかもしれません。

攻撃してくる獣脚類は二足歩行なので、足元をすくわれるとバランスを崩します。棍棒は威力バツグンだったでしょう。

鎧竜類は、低めの正面から撮ると迫力が増し増しです。

クライトンサウルスの勇姿。

鎧が体を覆うように並ぶことが多い鎧竜類の中で、クライトンサウルスは珍しく鎧を立てて並べています。
ステゴサウルス(剣竜類)の板のようですね。


広告