シノサウルス
シノサウルスは、ジュラ紀前期の中国にすんでいた獣脚類です。
鼻ヅラに、真っ二つに叩き割ったお皿を突き刺したような2枚のトサカあります。
北アメリカの「ディロフォサウルス」と同属とされていましたが、研究の結果別属と判明し「シノサウルス」に改名されました。
もくじ
シノサウルス
学名:Sinosaurus triassicus(シノサウルス・トライアシクス)
分類:爬虫綱 双弓亜綱 主竜形下綱 恐竜上目 竜盤目 獣脚亜目 ケラトサウルス下目
時代:中生代 ジュラ紀前期
体長:5.2m
発掘地:中国 雲南省 昆明市
学名の意味:中国のトカゲ
改名されました
シノサウルスはジュラ紀前期(ヘッタンギアン:約1億9960万年前~約1億9650万年前)の中国にすんでいた肉食恐竜です。
体長5.2m、推定体重80kg~100kg。
ヒトと比べるとこれくらい。
分類は諸説あり、図鑑等では「ケラトサウルス下目」とされていますが、
もう少し進化した「原始的なテタヌラ類」ではないか、とする説が有力です。
原始的なテタヌラ類だとすると、分類はここらへん。
改名の経緯
シノサウルスは元々、中国のディロフォサウルス(ディロフォサウルス・シネンシス)と呼ばれていました。
1987年に完全な頭骨が発見され、北アメリカにすんでいた「ディロフォサウルス・ウェテリリ(Dilophosaurus wetherilli)」とは別属であることがわかり『シノサウルス・トライアシクス』という学名に変更されました。
その後の研究で、北アメリカの『ディロフォサウルス・ウェテリリ』とは別属であることが分かり、シノサウルス・トライアシクス(Sinosaurus triassicus)に改名されました。
ディロフォサウルスとの違い
ディロフォサウルスは、映画『ジュラシックパーク』に登場した恐竜です。
↓覚えてる?。
映画ではエリマキを広げて毒を吐いていましたが、そのような化石や痕跡は見つかっていません。
シノサウルスもディロフォサウルスも、頭の上に、まっぷたつに叩き割った皿をブッスリ突き刺したような形の二枚のトサカを持ちます。
よく似ていますが、すんでいた場所が違うのと、シノサウルスのほうがトサカの高さが上下に低く、体が小さいです。
ディロフォサウルスは最大体長7m、シノサウルスは最大体長5~6mです。
ジュラ紀前期の獣脚類としては大型種
シノサウルスは体長5mほどになる獣脚類です。
体長5mというと獣脚類の中では小型ですが、シノサウルスの生きていた時代はジュラ紀前期。
ジュラ紀前期というのは、体長10mを超える植物食恐竜が現れ、獣脚類が追いかけるように大型化を始めた頃です。
小型ですばしっこい獣脚類が多かった当時、シノサウルスは、大きくて恐ろしい捕食者だったでしょう。
生きた獲物を襲っていたなら・・の話ですが・・。
何を獲物にしていたのかは、諸説あります。
なぜなら・・
どうしてこうなった・・
何を食べていたかはっきりしないのは、ちゃんと理由があります。
絶対に正面から見てはいけない恐竜。
ペッタンコなのです。
どうしてこうなった・・。
シノサウルスに限らず、恐竜は案外左右に薄いんですけどね・・。
ここまでアゴが狭いと、大型の獲物に喰らいついてトドメを差すのはちょっと無理があります。
下あごは横から見ると上下に高さがあってガッシリしているのですが、正面から見ると顔面自体が左右に狭く、化石化の途中でつぶれたの?と思うほど。
シノサウルスの上アゴには、ワニやスピノサウルス類(魚食性)に似たようなヘコミがあるので、魚食恐竜だったという説もあります。
シノサウルスの横っツラ。
大きな獲物は狙わない小型の獲物専門か、腐肉食だったという説もあります。
どの説も、直接の証拠はみつかっていません。
シノサウルス、描いてみた
シノサウルス描いてみました。