ドヴィニアは古生代 ペルム紀後期のロシアにすんでいた単弓類です。
キノドン類の中では最初期のグループの仲間ですが、生きていた時代はプロキノスクスと同じです。
ドヴィニア(頭骨)
学名:Dvinia prima(ドヴィニア・プリマ)
分類:単弓綱 獣弓目 キノドン亜目 ドヴィニア科
時代:古生代 ペルム紀後期
体長:不明
発掘地:ロシア アルハンゲリスク
学名の意味:ドヴィナ川のもの
最初期のキノドン類
ドヴィニアは古生代ペルム紀後期の終わりごろ(約2億4800万年前~2憶4500万年前)のロシアにすんでいた単弓類です。
5cm程の頭骨以外、胴体の化石はほとんど見つかっていないので詳しいことはあまりわかっていません。
単弓類は頭と胴の比率が若干おかしい種類が多いので、体長は不明です。
ヒトと比べるとこれくらいか?。
ドヴィニアは、キノドン類のグループの中では最初期のグループ(祖先から最初に枝分かれしたグループ)の仲間です。
最古のキノドン類として有名な「プロキノスクス」よりもワンランク原始的とされていますが、生きていた時代はほぼ同じです。 続きを見る
プロキノスクス、哺乳類につながる単弓類キノドン類の最古の種類
ドヴィニアの頭骨
ドヴィニアの頭骨です。
口先は細長く、眼窩はタレ目で、頬骨(ほおぼね)が張り出しています。
(欠けていますが)上アゴと下アゴに大きな犬歯(3対(計6本)あるらしい)があり、犬歯と奥歯の間には歯隙(しげき:植物食動物にある歯のない隙間)のようなスペースがあります。
植物食動物の持つ歯隙なのか、化石の歯が欠損して歯隙に見えるだけなのか、不明です。
画像では見えませんが、ドヴィニアでは二次口蓋(にじこうがい)は不完全で、口先と喉奥あたりが塞がっていません。
キノドン類の二次口蓋が哺乳類のように完全に塞がるのは中生代 三畳紀に入ってからです。
進化したキノドン類と哺乳類は、二次口蓋で鼻腔と口腔が完全に仕切られているため、食べながらでも呼吸できます。
また、口の中でよく噛んで食べることができるようになりました。
ドヴィニアがペルム紀末の大量絶滅直前に絶滅したのか、ペルム紀末の大量絶滅で絶滅したのか不明ですが、ドヴィニアの系統が中生代に子孫を残すことは無かったようです。