ベマラムダ
ベマラムダは、中生代 白亜紀のすぐ次の時代、新生代の始め頃の中国にすんでいた植物食動物です。
汎歯目(はんしもく)という、絶滅した哺乳類グループに分類されます。
ベマラムダ
分類:哺乳網 汎歯目 ベマラムダ科
学名:Bemalamdba sp.(ベマラムダの一種)
体長:1.3m(肩までの高さ約45cm)
時代:新生代 古第三紀 暁新世前期
分布:中国 広東省
学名の意味:ラムダ型の台
汎歯目について
ベマラムダは、古第三紀 暁新世(6600万年前~5600万年前)の中国にすんでいた植物食動物です。
汎歯目(はんしもく)という、絶滅した哺乳類グループの初期の仲間です。
汎歯目は恐竜が絶滅した次の時代に現れた哺乳類で、東アジアを起源に繁栄した植物食動物です。
ベマラムダは、「汎歯目」のうちでも初期の種類で、体長は1.3mちょっとですが当時としては大型の動物でした。
体長約1.3m、肩までの高さ約45cm。
ヒトと比べるとこれくらい。
汎歯目について
汎歯目は、骨格がガッシリしていて犬歯が目立つものが多いので、肉食動物だか植物食動物だか、パッと見わかりませんが、基本的に植物食動物です。
ベマラムダの頭骨です。
小さくてほっそりした頭骨を持っていて、アゴには犬歯があります。
大きな犬歯は植物を掘ったりすくったりするために使われたようで、柔らかい植物や果実のほか、虫なども食べていた雑食性だったとされています。
別の資料では犬歯が上下両方のアゴにあるものもいるので、種類によって犬歯の大きさが違ったのかもしれません。
ベマラムダの前肢です。
汎歯目の初期の仲間にはカギ爪を持つ種類もいたようですが、ベマラムダは五本指に小さいヒヅメです。
蹠行性(せきこうせい、しょこうせい:かかとをべったりつける歩き方)であることと、脳が小さかったため、動作は鈍かったと考えられています。
暁新世には大型の肉食性の哺乳類はまだいなかったので、動きが鈍くてもなんの問題もなかったのでしょう。