古生代

古生代 カンブリア紀はどんな時代?

古生代 カンブリア紀

古生代の最初の時代、約5億3880万年前~約4億8540万年前の約5340万年間がカンブリア紀です。

カンブリア紀の名前の由来は、この地層が調査されたイギリスのウェールズ地方に住んでいた「キムル族(ラテン語でカンブリア)」に由来して、カンブリア紀と呼ばれます。

食う食われるという食物連鎖が始まった時代で、多様な生物群が化石として残るようになった最初の時代です。

カンブリア紀の大陸配置

カンブリア紀の大陸です。

参照:ポプラディア図鑑 WONDA大昔の生きもの

カンブリア紀に限らず、古生代の大陸配置は現代とは全然違いますね。

イチイチ君
イチイチ君
現代の6大陸の大陸配置に近くなる(なんとなくどこの大陸だかわかるレベル)のは、中生代 白亜紀になってからです。

先カンブリア時代末期まで存在していた超大陸「パノティア」は、 カンブリア紀には、ゴンドワナ大陸とローレンシア大陸に分裂し、ゴンドワナ大陸は反時計回りに回転しながら南へ、ローレンシア大陸は北へ移動します。

年間約30cmという急激なスピードで大陸移動が起こったのが、カンブリア紀です。

カンブリア紀の気候

カンブリア紀は、古生代~現代に至るまで、もっとも二酸化炭素濃度が高かった時代です。

二酸化炭素濃度は現代の10~15倍。

温室効果で地球全体の気温は平均40~60℃、海洋温度は40℃だったとする研究結果もあります。

地球全体がほぼ同じ気候で、極地に氷河が発達することは無く、海水面は終始高かった(陸地が水没していた)と考えられています。

カンブリア大爆発

カンブリア紀には初めて、硬い殻やトゲ、骨を持った生物が目に見えるサイズの化石として発見されるようになります。

殻や骨や歯を持つ生物が増え、目に見えるサイズの化石として残るようになったため、生物の種類が爆発的に増えたように見えることから、この時代の生物の多様性は「カンブリア大爆発」と呼ばれます。

「カンブリア大爆発」の起こった理由には以下のような説があります。

カンブリア紀は海水面が高かったため陸地が水没し、地上にある大量のミネラルが海へ流れ込んだことが分かっています。

大量のミネラルを体内に留めて置きたい生物達は、殻、トゲ、骨などにして再利用できるように進化します。

体内の豊富なミネラルは神経系も発達させ、目や筋肉(高い運動能力)を持つ方向へ進化し、栄養をより多く摂取することができる生物は、殻や骨を軸にしてさらに大型化できるようになった。

これが、カンブリア紀に生物が爆発的に増えた理由ではないか、とされています。

無脊椎動物の天下

無脊椎動物のほとんどのグループがカンブリア紀末までに現れていて、無脊椎動物の中では特に、アノマロカリスや三葉虫などに代表される節足動物の仲間が大繁栄しました。

カンブリア紀最大最強の捕食者、アノマロカリス。大きいもので体長1mほど。

イチイチ君
イチイチ君
アノマロカリスの仲間はカンブリア紀に現れ、デボン紀に絶滅しています。

脊椎動物は、アゴの無い原始的な魚類がようやく現れました。
アゴもヒレもウロコも持たず、おそらく無脊椎動物の餌食となっていたのでしょう。

ピカイアは脊椎動物の祖先となった脊索動物である、とされていましたが現在は否定する意見が多いです。

ハイコウイクチスやミロクンミンギアなどの最古の脊椎動物(魚類)が、同時代の地層から発見されためです。

最古の魚類の一つ、ミロクンミンギア。アゴを持たず、ウコロも持たない魚です。

古生代 カンブリア紀の次の時代は、古生代 オルドビス紀です。

古生代 オルドビス紀へGO!


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