新生代の生物 絶滅哺乳類

マクラウケニア、南米特有の絶滅有蹄類、最後の仲間

マクラウケニア

マクラウケニアは、2万年前の南米にすんでいたヒヅメを持つ植物食哺乳類です。

ヒヅメを持ちますが、ウマ(奇蹄類)やウシ(偶蹄類)の仲間でも、近い仲間でもなく、南アメリカ特有の「午蹄類(ごているい、南米有蹄類)」という、絶滅した哺乳類グループの仲間です。


マクラウケニア
学名:Macrauchenia sp.(マクラウケニアの一種)
分類:哺乳網 滑距目 マクラウケニア科
時代:新生代 新第三紀 鮮新世末期~第四紀 更新世後期
体長:3m(肩までの高さ1.6m)
発掘地:アルゼンチン
学名の意味:でっかいリャマ

発見者はダーウィン

マクラウケニアは新第三紀 鮮新世末期~第四紀 更新世後期(約258万年前~約2万年前)の南米にすんでいた植物食動物です。

体長は約3m、肩までの高さ1.6m、ウマのようなラクダのような・・見たことのない姿をしています。

何よりも、鼻。

頭骨の鼻の穴が目と目の間(眉間)くらいの場所にあって、バクのような鼻だったか、もしかしたらゾウくらい鼻が長かったのではないか、と推定されています。

前肢よりも後肢が少し短く、尻下がりなスタイルで、首が長くて顔は小さい(でも鼻は長い)。

化石が見つかった時は、大型のラクダの親戚だと考えられていたため、学名は「でっかいリャマ(ラマ)」とか「でっかいラクダ」という意味です。

マクラウケニアの化石を最初に発見したのはチャールズ・ダーウィン。
ダーウィンは、マクラウケニアを世界一変な動物だとしています。

研究して学名を発表したのはリチャード・オーウェン。

イチイチ君
イチイチ君
ダーウィンは「進化論」の人、リチャード・オーウェンは、ダイナソー(恐竜)という生物グループを始めて世界に発表した人です。

スタイル悪ッ

ウマやラクダなどと比べると、なんだかちぐはぐでスタイル悪ッ。

スタイルが悪いのは、前肢はカカトから下が長くて早く走る脚、後肢はカカトから下が短くてゆっくり歩く脚だから。

こんな脚なので、早く走ることができたのか、鈍足だったのかは不明。

個人的な意見ですが、
氷河期に生きていた動物なので、もし雪や氷の上を走ったとすれば、コケないように早く走るには最適な体型だったのかもしれません。

イチイチ君
イチイチ君
凍った道や圧雪のツルンツルンを走る時、後ろ体重の方が安定するからね。

奇蹄類?、偶蹄類?

マクラウケニアの足は前後ともヒヅメのある3本指です。

現在ではヒヅメを持つ哺乳類グループといえば奇蹄類と偶蹄類ですが、2万年前には、滑距目(かっきょもく)という絶滅グループがいました。

マクラウケニアは滑距目の最後の仲間です。

白亜紀末期~数百万年前まで南米は島大陸で、ちょいちょい北アメリカと陸続きになることもありましたが、他の大陸にはいない哺乳類グループが独自の生態系を作っていました。

この南米特有の哺乳類グループは「午蹄類(ごているい、南米有蹄類)」と呼ばれ、今から2万年くらい前にはすべて絶滅しています。

午蹄類の中の一グループが滑距目で、滑距目は最後まで生き残ったグループの一つです。

午蹄類が絶滅した理由は、氷河期が終わり南米が北アメリカと本格的に陸続きになったことから、北アメリカから移動してきたウマの仲間やラクダの仲間などと競合し、ネコ科などの肉食動物に捕食されたのが原因とされています。

午蹄類(南米有蹄類)の祖先は?

「午蹄類(ごているい」は南米有蹄類(なんべいゆうているい)とも呼ばれるヒヅメを持つ哺乳類グループです。

奇蹄類や偶蹄類、ゾウやハイラックスも含めて全てのヒヅメを持つ哺乳類を「有蹄類(ゆうているい)」と呼びます。

その有蹄類全てに共通する根っこ部分の哺乳類グループ、最初にヒヅメをもった哺乳類グループは「顆節類(かせつるい)」と呼ばれます。

奇蹄類や偶蹄類は、顆節類からいくつも枝分かれして別グループになるほど進化した先でさらに枝分かれしたグループの子孫です。

イチイチ君
イチイチ君
顆節類は、子孫である進化型の有蹄類が繁栄すると絶滅してしまいましたが、孤島となった南米では絶滅せず繁栄し、その子孫が「午蹄類(南米有蹄類)」とされています。

午蹄類は一種類も残らず絶滅したうえ、近い哺乳類グループもいないため、化石からしか姿を知ることができないのです。

しかし、もし午蹄類の生き残りがアマゾンのジャングルなどで生きていた場合、ヒヅメを持つ哺乳類の進化のナゾ(奇蹄類の祖先など)の多くが解明される、という説も・・。


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