恐竜類

アーケオプテリクス(始祖鳥)、実は鳥類の祖先ではなかった太古の翼

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アーケオプテリクス(始祖鳥)

アーケオプテリクスはジュラ紀後期のドイツにすんでいた翼を持つ恐竜です。

両腕と尻尾に羽毛の痕跡がはっきり残った化石が見つかった、最初の恐竜です。

最古の鳥類とされてきましたが、現在は鳥類に進化する前の恐竜類に分類されています。


アーケオプテリクス
学名:Archaeopteryx lithographica(アーケオプテリクス・リトグラフィカ)
分類:爬虫綱 双弓亜綱 主竜形下綱 恐竜上目 竜盤目 獣脚亜目 アーケオプテリクス科
時代:中生代 ジュラ紀後期
体長:40cm
発掘地:ドイツ
学名の意味:太古の翼(アーケオ=太古の、プテリクス=翼)

ドロマエオサウルスの仲間

アーケオプテリクスはジュラ紀後期のドイツにすんでいた翼を持つ恐竜で、始祖鳥(しそちょう)とも呼ばれます。

始祖鳥の名前のとおり最古の鳥類とされてきましたが、現在は鳥類に進化する前の恐竜類、デイノニコサウルス類に分類されています。

デイノニコサウルス類には、ドロマエオサウルス類とトロオドン類が含まれ、アーケオプテリクスはドロマエオサウルス類に近い仲間です。

管理人
ドロマエオサウルス類には、デイノニクスやベロキラプトル、ミクロラプトルなどが含まれます。

始祖鳥、描いてみた。

羽づくろいしたかどうかはわかりませんが、羽づくろいするアーケオプテリクス。

アーケオプテリクスの、ふとももよりもスネのほうが長い脚に、羽のついた長い尻尾。
後肢のふとももあたりにも羽毛の痕跡があるので、後肢にも翼があったのかもしれません。

前肢、後肢ともカギ爪は細くて、けっこう湾曲しています。(樹上で暮らす鳥類に似ています。)

ジュラ紀後期のヨーロッパは、浅い海や干潟にたくさんの小さい島が点在していました。
アーケオプテリクスは島と島の間を飛びながら移動していたようですが、樹上で暮らしていたのか、地上性だったのかはわかっていません。

太古のイレブン

現在見つかっているアーケオプテリクスの化石は11体です。
学名は全てArchaeopteryx lithographica(アーケオプテリクス・リトグラフィカ)に統一されていますが、別種として異なる学名にするべき、という説もあります。

学名は一緒ですが、11体にはそれぞれ、所蔵する博物館名や地名で愛称がつけられています。

最も有名なベルリン標本。図鑑や教科書に掲載されている標本は、たいがいベルリン標本です。

博物館じゃないと見られないベルリン標本の片割れ。化石をパカッと割った時の反対側です。

ゾルンフォーフェン標本。

ゾルンフォーフェン標本には羽毛の痕跡がほとんど無いので、恐竜的な骨格が際立って見えます。

もしアーケオプテリクスの羽毛がいまだに発見されていなかったら、
「ちょっと変わった腕を持つ小型恐竜、木登りが得意だったのかもしれない・・」ってな感じの紹介をしていたかもしれません。

福井県立恐竜博物館には他にも、ハーレム標本、マックスベルグ標本、ロンドン標本、アイヒシュタット標本が展示されています。

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鳥?、恐竜?

アーケオプテリクスは、以前は、羽毛が生えていて翼がある、ということで鳥類に分類されていましたが、現在では、「鳥類に進化する一歩手前の恐竜」、とされています。

アーケオプテリクスよりも古い時代の地層から、もっと鳥に近い特徴を持つ種類が見つかっているので、アーケオプテリクスは鳥類の直接の祖先ではなく、
「鳥類の祖先の親戚の恐竜」、という位置づけになっています。

鳥類の祖先ではないので「始祖鳥」という呼び名は使われず、学名のアーケオプテリクスと呼ばれるようになりました。

羽毛恐竜がたくさん見つかったことで、原始的な鳥類との区別がはっきりしなくなっているのです。

骨格は鳥っぽい

アーケオプテリクスの骨格の復元模型です。
鳥のように止まり木に止まっていますが、実際は後肢の親指は後ろ側にあったものの、木をつかめる指ではなかったようです。

前肢は手首の関節がぶらん、としています。
コレは、翼をじょうずにたたむための半月型の関節があったためです。デイノニクスやベロキラプトルにもあります。

アーケオプテリクスは、肩関節が横向きになり両腕を羽ばたかせる動きができましたが、翼を動かす筋肉が付着するための胸骨が小さく、上手に飛べなかった、とされています。

鎖骨(さこつ:翼を動かす時にバネの役割をする骨)があり、両腕の羽は飾り羽ではなく、ちゃんと風切羽(かざきりばね)になっていたことから、
長い尻尾でバランスをとりながら、グライダーのように滑空したようです。

アーケオプテリクスの翼。

羽は、羽軸を中心に左右非対称になっていて、ちゃんと風切羽(かざきりばね)の役割をしていました。

羽の色は一部判明

アーケオプテリクスは、羽毛の色が部分的に判明している恐竜の一つです。

羽の色が研究された初期の頃は黒色を表現する色素しか見つからなかったため、カラスのように全身真っ黒だった、とされていましたが、
現在では翼と尾は黒っぽい羽で部分的に白い模様があったことが分かっています。

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眼窩の鞏膜輪

アーケオプテリクスの頭骨はコンパクトで三角形。丸い大きな眼窩(がんか:目の穴)は鳥っぽいのですが、口先はクチバシではなく、アゴには細かい歯があります。

眼窩(目の穴)には輪っかのような骨があります。
これは鞏膜輪(強膜輪)きょうまくりん、と呼ばれる、大きな眼球を支えて視力をコントロールする骨です。

鞏膜輪は現生の鳥類にもありますし、目が大きい恐竜も持っていました。
現生の鳥類、トビ(とんび)の頭骨。眼窩の中にある輪っかの骨が鞏膜輪。

始祖鳥、描いてみた2。

ジュラ紀後期のドイツ。

鳥や翼竜のようにサッと飛び立つことができなかったであろう、アーケオプテリクス。
ヨーロッパサウルスに驚いてバッサバッサ逃げ惑う。

ヨーロッパサウルスは小型の竜脚類で、体長6m。
アーケオプテリクスはニワトリに長い脚と尻尾をくっつけたくらいの大きさしかありません。

とばっちりで墜落している翼竜、プテロダクティルスはアーケオプテリクスより一回り大きい、翼開帳1m。

アーケオプテリクスもプテロダクティルスも、昼に活動する昼行性だったようです。







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