恐竜・獣脚亜目 中生代の生物

デイノニクス、ジュラシックパークのラプトルのモデル?

デイノニクス

デイノニクスは、白亜紀前期の北アメリカにすんでいた肉食恐竜です。

大型恐竜ではありませんが、後肢に飛び出しナイフのような大きなカギ爪『恐ろしい爪』を持っているのが特徴です。

学名も恐ろしい爪の意「デイノニクス」です。


デイノニクス
学名:Deinonychus antirrhopus(デイノニクス・アンティルロプス)
分類:爬虫綱 双弓亜綱 主竜形下綱 恐竜上目 竜盤目 獣脚亜目 ドロマエオサウルス科
時代:中生代 白亜紀前期
体長:2.7m
発掘地:アメリカ ワイオミング州
学名の意味:恐ろしい爪(デイノス=恐ろしい、ニクス=爪)

鳥類に近い恐竜グループ

デイノニクスは白亜紀前期(アプチアン~アルビアン:約1億2500万年前~約1億0050万年前)の北アメリカにすんでいた肉食恐竜です。

最大体長4m、推定体重20kg~45kg、後肢に『恐ろしい爪』を持っているのが特徴です。

デイノニクスの含まれる「ドロマエオサウルス類」は、鳥類の祖先に近い恐竜グループです。

デイノニクスの羽毛化石はまだ見つかっていませんが、ドロマエオサウルス類はすべて羽毛で覆われていたと考えられています。

また、ドロマエオサウルス類は進化するにつれ小型化する傾向があり、腕が長くなり羽ばたいて飛ぶことができる仲間もいました。

デイノニクスもかなり長い腕を持ちます。

映画のモデルはデイノニクス

デイノニクスは、映画ジュラシックパークやロストワールドにも出演している、有名恐竜です。

『ラプトル』じゃないかって?。

映画では「ラプトル」とか、「ヴェロキラプトル」と呼ばれていますが、姿のモデルになったのは、デイノニクスやユタラプトルです。

ヴェロキラプトルは小型で華奢なので迫力のある絵にならないとか・・。

ヴェロキラプトル、戦闘化石

恐ろしい爪

デイノニクスの学名は「恐ろしい爪」という意味です。

学名の由来にもなった恐ろしい爪は、どこに生えてる爪かご存知ですか?。

デイノニクスの後肢は4本指で、第二指(人差し指)が大きく湾曲したカギ爪になっています。

この爪が「恐ろしい爪」で、爪は150度も振り下ろすことが可能でした。

真ん中の指は第三指(中指)、隣は第四指(薬指)です。

第一指(親指)は小さくなっていて、後方に向いています。

足跡の化石から、歩いたり走ったりするときには、第二指の「恐ろしい爪」を持ち上げて歩いていたことが分かっています。

指を持ち上げて走るなんて、バランスが悪くて走りにくそうな気がしますが、時速40kmで走ることができたと推測されています。

恐竜界の最速はオルニトニムスの60km、ティラノサウルスは時速20km程度なので、時速40kmのデイノニクスは、かなりのスピードハンターです。

恐ろしい戦闘能力

デイノニクスの正面顔。

眼窩(目の穴)が、おもいっくそ前を向いています。

立体視ができたということは、獲物は動く生き物です。

獲物との距離を測りながら、追い詰めたら長~い前肢でガシッ・・

何ゆえこんなに腕が長いかというと、

デイノニクスが前肢で獲物を掴むか、食いついて獲物に飛びかかったとしましょう。

後肢のカギ爪を使うには、後肢を持ち上げないといけないわけです。

カギ爪を力いっぱい食い込ませたいなら、大きく持ち上げて蹴りつけたほうが力が入ります・・

前肢が長いほうが、大きく振り上げるための距離が取れるわけです。
(密着してたら後肢が上げにくい)

群れて獲物に襲い掛かれば、大型の竜脚類も仕留められそうですが、デイノニクスが群れをつくって狩りをしていたかどうかは、まだ分かっていません。

↓このデイノニクスの模型は、アメリカの有名な恐竜模型作家スティーブン・ツェルカス氏によるもので、ワニやトカゲの筋肉のつき方を研究して造られたものだそうです。

ダチョウ倶楽部でーす。ヤー!!!

 
 
ごめん。
 
獲物に飛びかかる寸前のデイノニクスの迫力!。


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